10連休は遠い遠い過去のことになりつつあります。
連休中にしたことと言えば、

犬と戯れてた
私の退職のことで妻と罵り合いになり、別れを決意した
ネット動画を見てた
本を読んだ

それぐらいです。。

ネット動画はこんなのを見てました。

ホームランド 2nd season(イスラムテロがテーマの米ドラマ)
ウォーキングデッド 2nd season(言わずと知れたゾンビモノ米ドラマ)
ダイヤのエース act2(テレ東の高校野球アニメ)
きのう何食べた?(テレ東のドラマ)
サイレントヒル(日本のゲームを欧米で映画化。オドロオドロしいホラー)

きのう何食べた?は、40代ゲイカップルが主人公で料理するドラマで、深夜食堂並に見てて落ち着くドラマでした。とは言え、私はグルメでもなく、ましてやゲイでも無いですが、、

そして読んだ本は表題作です。

世界的ベストセラーであるこの本が図書館で順番が回って来ました。
作者は私より8つ程年下のイスラエル人。
そういえば「ザ・ゴール」という生産効率のことを小説風に書いたベストセラー本もイスラエルの物理学者が著者だった。20年位前に読んだ記憶が。
イスラエル人って、頭が良いんだなぁ。

さて、サピエンス全史上巻は、誰もが絶賛してるので期待して読みました。
確かに興味深く、面白いと思えるところも多かったですが、ダレたところもありました。
(帝国主義の話で過去の世界の帝国を長々と説明してるが、歴史に興味ない私には読むの苦痛だった。。)

とても興味深かったのは、認知革命と農業革命の話でした。
ホモサピエンスが1番幸せだったのは狩猟採集生活をしてた頃だった。
必要な時に必要なだけの獲物や植物を取って食料にする生活。
ストレスも少なく、寿命も比較的長かったそうな。
子供の死亡や環境による食料不足等で数は増えなかったようだけど。

やがて認知革命により、サピエンス(=人間)は虚構の世界を信じることにより見ず知らずの多数が協力する術を身につける。
虚構の世界とは、神話や宗教、今では会社、国、金等。
全ては何の実態も無いインチキなものなのに、そんなものを信じられる生き物はサピエンスだけとのこと。

おかげでサピエンスは協力して大形の生物を次々と絶滅させる悪魔となった。
トドメは農業革命。
誰かが穀物を育てることを思いついたらしい。それ以降サピエンスの数は激増していく。
しかし、それまでの気ままな狩猟生活と違い、田畑を守る為に移動できない。
害虫や災害から守らなければならない。
というわけで常に農業を気にかける羽目になり、ストレスから来る病気や早死にが増えたそうな。
これを、「サピエンスは小麦の奴隷になった」と表現していた。
それなら狩猟生活に戻れば良いのだが、農耕生活が長すぎて狩猟生活を誰もが覚えてなかったということらしい。

今で言うと、人間は完全に金の奴隷ですね。
そのせいであらゆる人間は人生のほとんどを苦しみの中で過ごしています。
そしてその生活から戻ることはない。

でも、種族保存の観点から見ると、固体数を増やし続けてる人間は成功してると言える。

同じ理由で食用等に利用される牛豚鶏等も人間によって激増してるので成功。
実態は、食用牛なんか生まれてからずっと自分の体と同じ程度の狭い囲いに閉じ込められて、初めて広いところを歩けるのは出荷される時。
まるでサラリーマンみたい。彼等も死んで初めて救われたりするしな、、
うちの犬だって、自然界には存在しないトイプードルという種を人工的に創り出し、ましてや子宮摘出手術して子供産めないようにしている。。
人間、いや私はほんと悪魔だなぁ。。絶対地獄に堕ちるわ。

というわけで、この本は人間の歴史を情緒的な観点で書いている。
人間万歳ではなく、結構存在を否定して蔑んでいるところに好感が持てる。

下巻も近いうちに借りるので、どう展開されるか期待することにします。
人生自体が虚構で、サピエンスは絶滅するフェーズに入っている。
という結論だったら良いのに。
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