この小説を読んだ話を前回書いたのは、だいぶ前になってしまった。

大学生の頃から数年はまっていた村上春樹作品ですが、
今回久しぶりに読みました。

一時期迷走しかけてたように思えた村上春樹ですが、この作品では
昔の雰囲気が若干戻って来ている気がしました。
ただ昔ほどの強い印象は無いかも。

最近ぽっと出で売れる若い作家の作品に比べると、文章が非常に心地好く読める。
これがプロの書く文章なんだなと思う。

話の筋は、相変わらずそこそこ仕事ができて、モテてセックス相手がいて、
音楽の趣味が良くて料理に煩い主人公です。
彼がいろんな経験をして、最後結論が出ないで終わります。
そうそう、主人公は必ず英語がペラペラというのも同じです。

ただ、村上氏は地下鉄サリン事件以来、犯罪集団やそれ系の怪しげな
コミュニティーに取り付かれているみたいで、1Q84に続いて
この作品にもそういう感じの描写が出て来る。
おまけに今回は男色にも言及している。
還暦位のおっさんが、何を書いてるんだ、と若干呆れるところもありました。

また、いつものパターンで主人公と関わる友人や恋人等も皆有能です。
私みたいなクソ人間は絶対出てきません(^-^)。
でも、その友人やら恋人やらと主人公との長い会話が読んでて心地いいです。
このへん私は体質が村上氏とあってるのかも知れません。

謎が謎のままで終わるところがいくつもあり、その点若干不安です。
読者に判断させる、というよりも、年だから結末考えるのが面倒になった
んじゃないかと思わ無くもないですが。。
それでも平積みのベストセラーだからたいしたもんです。

というわけで、内容にはあまり触れませんでしたが、
昔の思い出を交えた村上春樹小説について書きなぐって見ました。

村上以外の小説ですが、今興味を持っているのは
「殺人鬼フジコの衝動」という小説です。とってもエグイらしい。
3月末頃に資格試験を控えているので、読むとしたらその後になるが、
そのころまだ興味があったら読もうと思ってます。