連休中に表題の本を読んだ。
辻原登という作者は1945年生まれ。
最近自分より若い人の本ばかり読んでたので
こんな年配の人のを読むのは久しぶりかも。

知ったきっかけは社内報のような冊子の書評コーナーにこれが載ってて、面白そうだから借りてみた。

バブル時代の和歌山を舞台にした、暴力団抗争、貞操観念の全くない女、公務員の横領などの人間の醜いところをふんだんに描いた話でした。

年配の作家だけあって、描写の細かさが文学作品のようだった。
ただ、たいして重要でもない話が詳細に長々と続くところもあり、多少だれた。

和歌山県勝浦のホテル浦島に泊まる場面があり、自分も泊まったことがあるのでちょっと懐かしかった。
また、暴力団抗争を、現実にあった山一抗争を題材に書いているので、そういう裏社会の話が結構好きな私には楽しめた。
登場人物に善人が一人もいないところも好感が持てました。(笑)
話自体はそんなに面白くもなかったけど。

この作者の他の作品には野球を題材にした話もあるらしく、そっちも借りて読んで見たいと思った。