8月になり、本格的に暑い。
最近鬱がぶり返し気味で、早く盆休みになってくれないと破滅してしまいそうです。
会社に行く日々も、生きてること自体にも嫌気が差してきた。。

宝島という固有名詞は沢山ある。
海外の児童文学、映画、店の名前等など。
大学時代に宝島という焼肉屋に何度か行った記憶がある。
最近直木賞を獲った小説・宝島は私より9歳位年下の作家が書いた物らしい。
サピエンス全史もそれぐらいの歳の学者が書いた物だった。
もうそういう時代なんだなぁ。

妻の犬散歩仲間の女性(70歳位の老女)がこの宝島の小説(ハードカバーで2000円ほどする)を買って読んだらとても面白かったとかで無理矢理貸されたそうな。。
妻は本を読む習慣が全くないので、それが私に回ってきて、
チビチビと読んで、やっと読み終わって返すことが出来た。

500ページ以上ある長い話だけど、興味深い話で直木賞も頷ける気がしました。
舞台は返還前の沖縄。
敗戦後の米国占領下の沖縄で、戦果アギヤーという、米軍基地に忍び込んで武器や物品を大量に盗み出して売り捌くことを生業にする若者達の話。
カリスマリーダーオンちゃん率いる戦果アギヤーが、嘉手納基地で窃盗を働き、命からがら逃げ出すが、リーダーのオンちゃんが行方不明になる。
オンちゃんの弟レイ、親友グスク、恋人ヤマコの3人がオンちゃんを捜しながら米軍や暴力団抗争等に巻き込まれながら成長するというストーリーで、沖縄で実際にあった事件(コザ暴動や数々の米兵による犯罪や墜落事故等)をちりばめてなかなかよく出来た話でした。
作り方が山崎豊子の沈まぬ太陽みたい。
ただ、文章はあまり上手くない。その点他のベテラン作家には及ばないが、ストーリー自体はいつか映画化される可能性も感じさせる物でした。

作者は沖縄出身ではないし、沖縄返還の時は生まれてもいない。
でもよっぽど興味があったのだろう。かなり調べたんだろうなぁと思われる。
それだけ沖縄には魅力があるということか。

それにしても、沖縄で米兵が強姦した女の数、暴力によって殺し、車で轢き殺し、飛行機を墜落させて巻き添えで殺した日本人の数は天文学的な数に上ってるだろう。
米兵のレイプによって出来た子供はどれだけいるんだろう。。
それは今も続いている。
この小説ではアメリカは徹頭徹尾悪者として描かれている。
それは事実だし、やっぱ欧米人と琉球人では(日本人皆そうだけど)、見た目が明らかに違うし、あの時代は日本はまだ後進国だったから、そういう扱いを受けるのは当然だったのだろうと思う。

文章は上手くないけど、この作家、真藤 順丈という人の他の作品も読んでみたい気がした。

私は友人の誘いでここ数年は毎年のように沖縄旅行をしている。
去年は大雨災害で行けなかったが、今年も10月に予定しててもう航空券も取ってしまった。
家族にはまだ言ってない。
私自身沖縄に思い入れがあるわけでは無いが、友人が沖縄好きで毎年誘われるので。
友人は沖縄ののんびりした雰囲気が好きだそうな。釣りしながら泡盛飲んでるといくらでもそこに居られるのだと。

それに付き合ってきた私は、今年が最後の沖縄だ。来年はニートだから行く資格ない。友人と合わせる顔もない。。
10月に行った時は(天候不良でまた行けなくなる可能性も大だけど)沖縄を噛み締めて来ようと思う。
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