退職後の東京での生活はとても居心地の悪いものになる覚悟はしてましたが、予想以上に最悪です。
そのことはまた別の機会に書くとして、退職の3日前に休職中のおじさんと飲んだことを書きます。

自分のいた会社のフロアは、常に数人が休職してて、毎年一人位は挫折退職者がいましたが、去年6月からずっと休み続けてるおじさんがいました。
その人が休職延長の手続きに会社に来た時に私の退職を知ったらしく、
「話があるので、飲みに行きたい。都合を教えて。」
と言われたのでした。

このおじさんは約10年前から鬱病による休職復職を繰り返している。回復はせずむしろ悪化してる感じ。
私が7年前に休職したことも知ってて、それが鬱病のせいだということも直感的に察したのだろう。同類の人間だという思いから最後別れる前に誘ってくれたようです。

焼き鳥屋で2時間以上話した。
そのおじさんの鬱の歴史。

かつては品質管理部門で係長をしてて、部下を査定する立場だったらしい。その頃客先不良のトラブル対応等々の激務から過呼吸になって体が動かなくなる恐怖を度々経験したとのこと。
その後本人の希望で支社営業や関連会社出向等を経験したが体調不良は一向に治らず、休みがちになる。
この時、2度自殺未遂をしたそうである。
迷惑にならないようにと墓で首を吊ろうとしたが、適切な木の枝が無く、上手く行かなかったとのこと。
私と違ってその時のことは覚えてるらしい。。

関連会社で度々休んでると、呆れた会社から出向解除して欲しいと言われ、今の会社に戻る。その際、「やってもやらなくてもどうでも良い仕事」を新上司にあてがわれた。
その仕事は後に私が引き継ぐことになる。

どうでも良い仕事は楽なはずだが、1度壊れてしまった心身は2度と回復しない。
その後も休みがちな日々を送り、さらにどうでも良い安全衛生だけを仕事とする職に異動となり役職も課長代理からヒラに落ちる。
その直前あたりに私がこの職場に転入してくるのでした。

このおじさん、私を同類と思ってくれてるようだが、違う。
この人は管理職まで出世したし、子供3人を自立させたし、高専を出て35年以上働いて来た人。堂々と早期リタイアして良い人である。
30年も働けずに逃げ出したクズ人間の私とは違う。
似ているところは契約社員の奥さんになじられて、嫌気が差してるところである。
彼は離婚したいそうだが、奥さんは退職金をぶん取るまでは離婚しないと言ってるそうだ。
旦那はATM。典型的な日本の夫婦の在り方である。。

私が約7年在籍してたうち、彼は半分以上は休んでたと思う。
会社規則では再来年の3月までは休職し続けられるらしい。
制限一杯まではいるつもりはないが、あと一年休んで退職するつもりだ。
退職後は離婚してニートになるつもり。職場復帰は無い。
と、彼は生ビールを何倍も飲みながら言ってました。

会社のせいでそういう体になってしまったのだから、休職制度を最大限利用すれば良いと思う。
というか、新型コロナのおかげで誰もが長くは生きられない可能性も高いのだし。

という感じで、救いの無いお別れ飲み会をしました。
もう会うことは無いけど、無事退職&離婚出来ますように。

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