ブログネタ
仕事あれこれ に参加中!
今「下町ロケット」というドラマが放映されている。
原作は池井戸潤。彼の作品は安心して見ていられる気がする。
今年の直木賞作家とは雲泥の差である。

また彼の作品を読んでると、村上春樹や重松清の出た早稲田より
慶応の方が上だなと思ったりする。

このドラマの題材の一つに特許紛争がある。
自分はこの特許という物が世界一嫌いである。自殺未遂の理由の一端も特許である。
特許のせいで自殺に追い込まれた人って、世界中に何十万人かぐらいはいると思う。

何でもかんでも特許を取り、特許侵害やらなんやらで訴訟問題になり、
これでつぶれた会社も無数にあるだろう。
それより一番嫌なのは、末端の技術者にも特許のノルマが課せられることである。

そんなものは思いつた人だけが出願して、特別ボーナスをもらえばいいのであって、
技術者全員に強制されてしまうと、そのプレッシャーで仕事が手につかなくなったり、
思いつかなくて常に批判され続けたり、百害あって一利無である。
有能でない人はこれで心身を喪失していく。

それともそんな奴は私だけだったのか。
そういう風に苦痛に感じる人は技術者失格であり、転職すべき
というのが正しいのであろう。
自分も結局それに近い形で、幸か不幸か特許のノルマの無い、
レールから外れた人生に落ち着くことができた。

こんな嫌な思いをしながらも、給料は事務系業務よりはるかに安い。
生まれ変わってまた人間になることがあっても、絶対に理系には進まない。
高校生の娘は文系を選んでほっとしている。

モノづくりは生活の基本と言っても、苦痛が多くて稼ぎが少ないのでは意味がない。
金を運用して、何も生み出さないが金だけを増やす生活の方がよっぽど裕福に
なれる。(その才能があれば)

姉には3人の息子がいるが3人とも理系で、長男は最近、世界トップの自動車メーカー
に就職が決まった。
彼の父親は優秀(有名メーカー関連会社社長)なので、その遺伝子を受け継いで
きっとうまくやっていくだろうとは思うが、もし凡人だったらこの先辛い人生になるだろう。
自殺なんかしないことを祈っている。