少し前に偶然テレビで見たNHKのこの番組。
約半年前の今年6月頃に放映した再放送でしたが、最後まで見てしまった。

2006年に甲子園優勝投手となり大スターとなった言わずと知れた斎藤祐樹の
密着ドキュメンタリーのような番組で、取材は斎藤の高校大学野球部の一年後輩
がNHKの記者となって行っていました。

全編に絶望感が漂っていました。
今年ダメだったら引退しなければ、と悲壮な決意で練習に取り組む姿。
昔投げ勝った田中将大のことを聞かれると露骨に機嫌が悪くなる。
(年俸が100倍差をつけられているので、無理もないが。)

後輩からの取材なのに、敬語で受け応えするところに、高校大学では孤立
してたんだろうと推測される。

シーズン前の練習では満足している様子だったが、開幕して先発を任されるも、
2試合連続でKOされ二軍へ落ちる。すっかり諦めきった様子に見えた。
(結局この年は2勝しかできなかったが、引退はせず来年もやるようだ)

素人目にもストレートがとても通用するレベルではなく致命的。
もはやプロで投手としてやっていけないだろう。
ということは本人が一番自覚していると思う。
大谷がいる今、もう客寄せとしての価値もない。

次元は全然違うが、2年前の自分に重なった。
全然通用しない、ここにいても堕ちていくだけだと確信した時の絶望感。。

ただ、私と違って斎藤の場合当然ながら救いは沢山ある。
投手としてはもうダメだが、彼のセンスでは野手転向の芽があるかもしれない。
プロを辞めたとしても、あの外見ならきっとスポーツキャスターか、頭脳を駆使
してスカウトになれるかもしれない。

何よりも、2勝しかできない投手でも年俸が2500万円もある。
製造メーカーの大企業でも役員ぐらいの年収である。
入団時の契約金と合わせると、もう一般サラリーマンの生涯賃金の倍ぐらいは
稼いでいる。
というわけで、同情する気持ちはこれっぽっちもない。

ただ、今までずっとエリートだったのが、挫折した時の絶望感は察することが
できるので見入ってしまいました。

今年は沢山のスポーツ観戦をした。
プロ野球はなんと5試合。Jリーグも1試合。
来年は高校野球も見たいし、モータースポーツも見たいかも。
メジャーリーガーの黒田が広島に復帰する(理解に苦しむが)ので
もしかしたらマツダスタジアムで見れるかもしれない。