私は今年の4月から6月まで
約三ヶ月間、精神病院に入院していた。

入院の原因は詳しく書けないが、
うつ病が悪化して妻の手に負えなくなった
というのが簡単な理由です。

その時空きがあって入院したのは、
東京郊外の個人経営のそこそこ大きい、
しかしかなり古びた病院でした。

そこでの生活を忘備録代わりに書きます。

同じフロアに入院患者が5、60人はいただろうか。
患者を見てると、精神科と言うよりも
7割方老人ホームだった。
きっと老人ホームに入れるよりも、こんな精神病院にぶちこんだ方が安くて済むのだろう。

同世代か歳下と思われる人は2、3人のみ。
そんな彼等は四六時中歌いながら徘徊するなど、とてもコミュニケーションできるような相手ではなかった。

入院中、親しくしゃべるようになった患者が一人だけいた。
その人はバングラディッシュ人の男性。年は自分より3つぐらい若かった。
彼は日本語を完璧にしゃべり、誰とでも親しげに明るく話す人だった。
話を聞いていると、きっと仕事もできるんだろうなぁと思った。

そんな彼が何故こんなところに来たのか。
仕事に集中しすぎたのか、感覚が敏感になってしまって、
外国人だから好奇の目で見られることや、少しの音でもやたら
気になるようになってしまって寝れなくなったとのこと。
看護婦をしている奥さんの勧めでここに来たと語っていた。

当たり前のことだが、こういうまともな人はすぐに回復して、
たった2週間ほどで退院していった。

入院3ヶ月中、話相手がいたのはたったの2週間だった。

長くなるので続きはまた。