
実際の大量虐殺事件を扱った、ただひたすら悲しい映画だということは、見る前から知ってました。
評判もやたらよかったので、期待して見に行きました。
ストーリーはつまらないし、少々退屈に感じるところもありましたが、
これは面白いかどうかではなく、事実を映像で伝えるための映画なのだろうと思った。
そういうところは「ホテルルワンダ」とも似ている。
監督の父親がこの大量虐殺の被害者であり、祖国ポーランドではソ連軍の仕業であることを誰もが知っていながら口にすることが長い間タブーになっていたそうです。
その恨みが全てこの映画に込められてるのがラストの処刑シーンとエンディングです。
数年前、「いのちの食べ方」という映画がありました。
豚や牛が食用として加工工場で殺されて処理されるシーンを延々と移した作品でした。
この映画のラストはそれと同じように、ソ連軍がポーランド将校を銃殺していく様子が
長々と続きます。死体も非常にリアルです。
流れ作業そのもので、穴に死体がどんどん折り重なっていく。
(実際、1万人以上殺されたそうで)
衝撃映像の余韻を与えるためか、エンドロールには音楽が全くありませんでした。
この映画はポーランド人にとってはソ連への憎しみを表明する映画でしょう。
関係のない私にとっては人間の残虐性を理解する映画だったと思います。
人間の本能はこんなもの。それでも長生きしたいのか?日本の老人どもよ。
と、ひとりごとをつぶやきたくなりました。
事件から70年たってるけど、処刑したソ連軍の人、まだ何人かは生きてるのではなかろうか。
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